芸術・建築様式・景観デザイン ファクトシート

Filed in: Aulani, a Disney Resort & Spa

概要: アウラニには、ハワイの現代美術に関する世界でも指折りのプライベート・コレクションが展示されていて、ハワイに伝わる伝統的芸術の数々を堪能することができます。ハワイの芸術家による作品は、いずれもハワイに関する物語の一部となっていて、油彩画、アクリル画、水彩画、絹のバティック(蝋染め)、彫刻、木彫、カパ、レリーフ(浮き彫り細工)など、ホテル内に飾られている作品は50点以上に及びます。
主な特徴:
玄関
• アウラニの玄関には、半神半人の民族的英雄、マウイとその兄弟が彫られた3体の“キイ”(ハワイ語で“像”)が飾られています(“キイ”は、ポリネシア各地では“ティキ”と呼ばれています)。これらのキイは、3世代にわたるハワイ在住の著名な彫刻家―ロッキー・ジェンセン、パット・パイン、ジョーダン・ソウザ―の合作となっています。今もコイ(ハワイ語で“手斧”)を使っている有名な彫刻家のジェンセンは、より伝統的なキイを、中間世代のパインは、より近代的・現代的なキイを、そしてもっとも若いソウザは、未だ語られていない未来の可能性を称える作品をそれぞれ創り上げました。3人の芸術家がその才能を結集させて創造したこれらの像は、時代を超越する力強さを持った至高の作品となっています。
ロビー
• ロビーの通路に並んだ迫力ある3体のキイも、有名彫刻家であるロッキー・ジェンセンの手によるものです。ロビーに入ると、ゲストを迎えるように右側に男性を表すキイ、左側に女性を表すキイがそれぞれ並んでいて、これら2体の像は、祖先への敬意を表しています。そして“イオ”(ハワイ語で“タカ”)の像を頭上に頂く3体目の像は、それら祖先から多くの世代を経て生き続けているハワイの人々を表しています。
• マーティン・シャーロット作のロビーの壁画は、男性側と女性側に分かれていて、ハワイの伝統的生活における働く男女が描かれています。そのさらに上に描かれているカパデザインの帯は、それぞれ海、大地、空を表していて、それらは、さらに男性的なデザインと女性的なデザインに分かれています。
• ロビーの壁に掛かるカパデザインの帯は、ダラニ・タナヘイの作品です。帯はそれぞれ大地、海、空という3つの領域を表していて、それらは、さらに男性的なデザインと女性的なデザインに分かれています。男性側は、勇敢さや男性の力と関連付けられることが多く、各地で神とされているクーを表しています。一方の女性側の帯は、女性や静寂と関連付けられることが多い女神ヒナを表しています。
• ロビーを横切る廊下のアーチに飾られたダグ・トレンティーノ作のアクリル壁画“ペレとヒイアカ”は、強大な力を持つ三神―カヌーに座っている火の女神ペレと彼女が寵愛する妹のヒイアカイカポリオペレ、そして2人の案内人兼保護者としてサメの姿になっている兄弟神のカモホアリイ―が海を旅する姿を描いています。ヒイアカイカポリオペレとは“ペレに抱かれるヒイアカ”を意味し、ペレとその一族が、カヒキからハワイに旅立った時にはヒイアカはまだ生まれておらず、ふ化前の卵の状態でペレの胸に抱かれていたとされます。

• ロビーの通路の反対側には、ハワイの人々が信仰する有名な2体の神を描いたダグ・トレンティーノ作の絵画“カナロアとカネ”が飾られていて、この二神がオアフを旅し、多くの天然水源を作り出してゆくモオレロ(ハワイ語で“物語”)が描かれています。アバ(儀礼用の酩酊効果のある飲み物)に使う水が出る場所を探していたカナロアは、掘り棒を持つカネに大地を棒で突いて生命をもたらす水を出してくれるよう頼むという内容で、オアフの淡水源は、彼らの冒険から生まれたとされています。
• 1階にあるオアフ島の地図は、近所のナナイカポノ小学校に通う子供たちが、ハワイ在住の芸術家と教師のメレアンナ・メイヤーの指導で制作し、アウラニに寄贈されたものです。地図上に貼られた絵は、オアフ島のお気に入りの場所を描くよう指示された生徒たちの作品で、ハワイのケイキ(ハワイ語で“子供”)と彼らの心に強く刻まれている場所を表した作品となっています。

フロントデスク
• フロントデスクの後ろには、ハワイ各地の幼稚園から12年生(高校3年生)の手による印象的なコラージュ“レインボー・ウォール”が飾られています。『お気に入りのハワイの風景を虹の色一色だけを使って撮影する』というテーマでハワイの子供達が撮った写真の中から選ばれた138枚の写真が組み合わさって完成した作品には、ハワイ諸島が誇る美の数々―花、植物、動物、場所―がグリーン、レッド、パープル、ピンク、ブルー、オレンジ、イエローなどの鮮やかな色調で描かれています。この壁画の制作は、ハワイ・アーツ・アライアンスとハワイ州クリエイティブ産業課の協力で行われました。

マカヒキ ―バウンティ・オブ・アイランド
• レストラン「マカヒキ」の入口には、ブッチ・ヘレマノとジェームス・ランフォードという2人の芸術家のコラボレーションによる平和、娯楽、再生を謳うマカヒキ・シーズン(古代ハワイの新年を祝う祭)に関する物語が描かれています。マカヒキ・シーズンの光景や出来事をもとにランフォードがデザインと文章を手がけ、それをもとにヘレマノが木彫の彫刻を創り上げました。ある彫刻には、雄豚の頭を模した石柱で島の境界を示すアフプアアが描かれています。マカヒキの間は、柱の上に奉納品が供えられました。
• レストラン「マカヒキ」に続く大階段の近くには、ハワイ在住の芸術家マーク・チャイによる、ハワイ文化に重要な遊び心を表現した一連の彫刻が飾られています。ここには、山を駆け下りる際に使用されたパパ・ホルア(ハワイ語で“そり”)の彫刻や、コナンと呼ばれるチェッカーに似たハワイのボードゲームをモチーフにした彫刻、そしてルペ(ハワイ語で“凧”)の彫刻が描かれています。それぞれの彫刻は、リサイクル素材で作られていて、アロハ・アイナ(ハワイ語の“大地への愛”)の精神が強調されています。

ナ・プア・プレース
ナ・プア・プレースには、ハワイ在住の画家ブルック・パーカーによる山から海に向かって走る伝統的な土地分割であるアフプアアが描かれています。島の土地を分割することで、古代のハワイの人々は、各コミュニティが島から与えられるあらゆる資源を利用できるようにしました。高台に住む農夫は、自分たちが作った農産物を海辺に住む漁師に渡し、その見返りに物をもらっていました。ロビーをマウカ(ハワイ語で“山側”)に見立て、その下に海へ流れるワイコロヘ・バレーを配したアウラニのデザインは、アフプアアをイメージしているのです。

外観
• 2つのタワーの外側には、15階の高さまで描かれたレリーフがあります。そのうちの1つは、カール・パオが芸術家仲間であり音楽家のダグ・トレンティーノが作曲したハワイのオリ―ハワイ語で“挨拶”または“祝詞”―を翻案、ビジュアル・デザイン化したものです。チャントは、太陽と月の出没を語っていて、一方のレリーフが西を、もう一方が東を向いています。ここには、男性と女性、夜と昼、太陽と月の調和というハワイの伝統的概念が反映されています。
• さらにタワーの外側には、ハワイの歴史における重要な日常的移動手段であったアウトリガー付カヌーが外洋に浮かぶ様子を描いたハリナニ・オーム作のレリーフ(浮き彫り細工)があります。カヌーの上に見える天体は、航海の道具としての太陽と月の重要性を表しています。オーム作の2つ目のレリーフが、ワイコロヘ・バレーの上にそびえ立つ女神ヒナ―ポリネシアで広く愛されている、寛大で慈母的精神を持った神―の彫刻で、カパの道具を持ったヒナの姿が描かれています。そして、オーム作の3つ目のレリーフが、ヒナのレリーフの反対側・ワイコロヘ・バレーの端にある、ヒナの息子であり半神半人のマウイの彫刻です。オームの手による壁画には、マウイの偉業の詳細が階層的に描かれていて、マウイが投げ縄で太陽を捕まえて1日の長さを延ばそうとする姿や、初めて凧を作って飛ばしている姿、そして、もっとも有名な物語である強大な魔法を持ち、島々を1つにすることができる魚を捕まえようとする姿が描かれています。
アウラニの建築様式
アウラニの伝統と現代がシームレスに融合した建築様式は、ハワイ諸島の歴史と文化を称えるものです。アウラニは、ハワイの文化や芸術、伝説、物語、風土をその歴史だけでなく、現代的解釈と将来的構想をもミックスさせたディズニーの視点を通じて、山から海に関するハワイの物語が語られているのです。
アウラニの設計を担当したウォルト・ディズニー・イマジニアリングは、ハワイの文化や歴史を学び、著名“カフ”(ハワイ語で“守護者”)であるアンティ・ネッティなど、ハワイ文化の専門家の助言を受けながら作業を行いました。ちなみに、アンティ・ネッティの家族は、ラニクホヌアと呼ばれる近隣エリアの保護に携わっているほか、彼女自身は、現在アウラニが位置するオアフ島コオリナ地区のカフとなっています。
ウォルト・ディズニー・イマジニアリングは、島での生活において重要な部分を占めるアイナ(ハワイ語で“土地”)と共に生きるハワイの生活様式を分析しました。アウラニとは、リゾート用建築様式、地形学、地質学、風景、水、風、太陽のパターンの融合なのです。
アフプアアは、山から海へとつながる伝統的な土地分割のことで、人々の繁栄に必要となるすべての資源地帯を含んでいます。アウラニは風景と建物の両方を利用する形で、この重要な文化的概念をデザインに採り入れていて、山頂に見立てたロビーエリアの下に太平洋に向かって流れるワイコロヘ・バレーがあります(“ワイ”はハワイ語で“真水”、“コロヘ”は“いたずら好き”を意味します)。
アウラニは、ハワイの建築様式や各地の象徴を称え、その文化に敬意を表したハワイ諸島初のリゾートです。例えば、天然の素材から車寄せの梁、ひさし、格子など人工物を作り出す―その昔、手斧を使って木からカヌーや家具を作り出したように―シンボルとして、リゾート内には、伝統的な彫刻道具である手斧型の腕木が象徴的に使われています。

オーシャンフロントのレストランやラウンジの建築にあたり、イマジニアたちは、1つの物語を考案しました。1890年代にこの土地に惹かれて住み着いた漁師の家族が初めて建てた家が「オフ・ザ・フック」、そして家族が増えてきた1910年代に2つ目の“ハレ”(ハワイ語で“藁葺屋根の住居”)を作り、さらに二つの建物を増築しました。それらがレストラン「アマアマ」です。
アウラニの景観デザイン
人工の建造物と自然環境との調和に配慮して巧みに設計されたアウラニは、ハワイ諸島の環境や設計に関する伝統を参考にしています。リゾートの入口は、人々と土地、仲間、オハナ(ハワイ語で“家族”)に関する重要な文化的・精神的結びつきを表現したロイ・カロ(タロイモの段々畑)となっています。カロ(タロイモ)は、あらゆる食料の中でもっとも大きな生命力を持つとされ、昔から現在に至るまで、この土地の重要な産物となっています。
アウラニのワイコロヘ・バレーは、オアフのマノア・バレーをモチーフにしていて、リゾートを囲む高い壁は、谷の“断崖”をイメージしています。幅広のひさしや花の咲く木々が配置されたワイコロヘ・バレーは、樹木や低木が生い茂り、ヤシの木やより強い陽光、海を一望できる絶景が楽しめるビーチへと続いています。
建築技術は、オアフ島に伝わる伝統的建築をモチーフにしています。ワイコロヘ・バレーについては、ウォルト・ディズニー・イマジニアリングは、ハワイの欄干、橋の構造、水路を参考にしました。ワイコロヘ・ストリーム沿いの壁には、ホノルルの運河沿いにある石造部分を表している部分があるほか、キッズ向けウォータープレイ・エリアのメネフネ・ブリッジは、ハワイ原産の伝説の木であるオヒアの木を模して作られています。
アウラニには、編んだ、または撚り合わせた紐を釘の代わりに使うというハワイに数百年前から存在する建築技術が随所にみられ、それがもっともはっきりと見える場所の1つが、レストラン「アマアマ」の入口とメインダイニングエリアとなっています。建築物の細部に関して比較可能なのが、1800年代後半の米国でグリーン&グリーンなどの先駆者によって有名となった美術工芸デザインの理念で、アウラニ内の建築物にみられる木片の組み合わせ方や格子、ひさし、大きな梁は、いずれも明瞭かつ洗練されたものとなっています。
石造物や大半の建造物は、人の手によるものですが、それらを彩るものとして、ハワイの美しい自然の要素が使われています。岩や石は、魂を宿す生きた存在と考えられているため、景観デザインを担当したチームは、天然資源を尊重した景観作りを行いました。ディズニーは、この土地を掘り起こした際に発見したサンゴ岩を残し、ビーチフロントの歩道に配置して、人々が集まり座ることができる場所にしたのです。
アウラニのデザインには、細部と全体両方で真実味があり、風景が発展し建物が成熟してゆくにつれて、アウラニは、その美しさを増してゆくでしょう。

〈本件に関するお問合せ先〉
★ ディズニー・ディスティネーション・インターナショナル 担当/澤田 智子tomoko.sawada@disney.com
★ アウラニ・ディズニー・リゾート&スパ  担当/播本 典子 noriko.harimoto@disney.com